がんと闘う家族のメルマガ がん治療最前線「光免疫療法って?」(その2) (2020-08-25)

「暑さ寒さも彼岸まで」、といいますが、

秋彼岸の入りが今年は9月20日なので、

ちょうどあと1カ月は暑い日が続きそうです。


がんの光免疫療法について以前このメルマガでもとりあげましたが、

今回はその続きです。

前回、がんの光免疫療法に、あの楽天の三木谷浩史会長が

ご家族のがん治療というきっかけから大きく支援しているという

お話をしたと思います。今回はその具体的な中身について。

楽天メディカル社という会社(アメリカカリフォルニア州に本社。

三木谷さん、会社までつくっていたんですね!)が、

厚生労働省に、がん光免疫療法に使用する医療機器と医薬品の

製造販売の承認申請をすでにしており、

年内にも承認が下りるかもしれない、というお話です。


まず光免疫療法がこれまでの標準治療とどう違うかを

もう一度おさらいしましょう。



がんの標準治療と言われる、手術、放射線、抗がん剤の三本柱。

これらの治療法は、腫瘍だけでなく、そのまわりの正常な細胞も

切り取る、焼くなどの方法をとるため、

免疫細胞にもいたしかたなく、

大きなダメージを与えてしまいます。


そのため、治療後に免疫が非常に下がってしまうという

大きな欠点がありました。


しかし、光免疫療法は、直接がん細胞のみを壊しながら、

急激な細胞破壊によって腫瘍抗原が放出され、

免疫の活性は上がっていくという革命的な治療法なのです。

そして、楽天というベンチャー企業が

グループの親玉であるメリットはというと、

既存の巨大製薬会社の場合、自社ですでに販売している医薬品などと

バッティングしてしまうなどのしがらみが非常に多いけれども、

楽天メディカル社の場合、

この光免疫療法に最大限注力できるということが

メリットとして非常に大きいのだそう。


今回の承認申請は、頭頚部がんが治療の対象となるものですが、

これは動物実験では子宮がん、乳がん、肺がんでも

効果が認められているというのも聞き逃せないニュースです。



また、再発や転移といった問題はがんにつきものですが、

この光免疫療法は、現在のところ動物実験の上ではですが、

いったん完治すれば再発しないとされています。

早ければ年内に承認される可能性があるとされている光免疫療法。

適用できるがんの範囲も拡大されていくことにも期待したいですね。

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* 編集後記  *

楽天の三木谷さんといえば、社内で使う言語を

英語に決めた!ということでも有名な方ですよね。

正式に社内公用語にしたのが2012年。初めてそのニュースを

聞いたときは本当に新しいことを実行する人だなあ、とびっくりしました。

それから8年あまり、会社のグローバル化は成功、

世界規模で優秀な人材が集まった一方、

優秀でもその措置を苦手として退職する人も多かったらしいですね。

メリット・デメリットは常に背中合わせなのだと思いますが、

その比率がどうであれ、

「絶対に失敗しない唯一の方法は、成功するまであきらめないこと」

という三木谷さんのモットーのもと、

現在ももちろん続けられています。