がんと闘う家族のメルマガ 面会制限の今だから (2020-09-16)

Go To トラベルやGo To イートキャンペーンで、

政府はなんとかして、少しでも、

経済活動を活発にしようと奮闘しています。


確かに、新型コロナウイルスが終息しないと経済が動かない、

元の生活にもどりたい、もどれない、いったいいつまで?

と悲観的に思い込んでしまうと、どうにもならない八方ふさがりに

苦しくなってしまいますよね。


いま、この状況下で多くの病院が患者との「面会」を制限しています。

入院患者にとっても、家族にとっても、「会えない」状況が続いています。


「不要不急の面会は原則禁止」を軸として、

「病院から来院をお願いした場合のみ面会可能」、

「15歳以下のこどもは禁止」、

「一度に1人まで」、

「面会は入院時、退院時、手術当日、病状説明等の

『必要と認められる場合』に限る」、

「必要な品を入院患者に届ける場合、病棟入口で看護師が対応」、

そんなふうに、具体的かつ厳しい制限が見られます。


これはもちろん、院内に出入りする人数、

そして時間を最小限にすることで、

感染リスクの低減につなげる必要な措置です。


ですが、本人だけでなく、家族の感情としては、

会いたい、心配、病状が不安定なのに会えないのがこのまま続くのか、

でも自分がウイルスを運んでしまってはいけない、

だけど何かしてあげたい……、と悩みはつのります。


つい、できないことばかりの時は、「あれもできない・これもできない」と

思い込みがちです。

でも、きっと何か工夫のしどころはあるはず。


先日は、入院中のお父さんのために、

レンタルでタブレットを差し入れした、という

話を聞きました。

東京の大きめの病院だとWi-Fi環境が整っているところもありますが、

(高額の個室なんかは整っていたりもするそうですが)

その方のお父さんの場合は大部屋だったので、Wi-Fiもレンタルにしたそう。

今はそんなことも簡単にできるんですね。


コロナ前は、スマホも持たない方で、PCもわからないし、

キーボードも打てないし、と言って使わなかったのに、

面会制限になったのを機にタブレットを差し入れたら、

すっかり使うのに慣れ、レンタルから購入を検討中だとか。


家にチワワとダックスのミックス犬がいて、

その子を動画で撮って送れ、

というのが当初お父さんからのリクエストの大半だったそうですが、

今では大河ドラマの感想を、Zoomで家族と言い合うのが

家族みんなの楽しみになっているということでした。


面会に行けたころにはしなかった、

「ブルーインパルスが3時ごろそっちに飛んでいくから空を見てみて」

なんていう会話もできたこともあったとか。


面会がなかなかできなくなったことで、

家族の関係が、なんだか優しくなった気がする、

と実感しているそうです。


* 編集後記  *

大河ドラマ『麒麟が来る』。

新型コロナの影響で撮影が中断されていましたが、

放送が再開しましたね。

前々回の(22)『京よりの使者』では、

明智光秀が京に上り、時の将軍足利義輝との約束に

全身が武者震いするような思いになり、京の街を

上ずった気持ちで、さまようように歩きます。

そして、旧知の間柄の医者、望月東庵のところへ立ち寄る……、

というシーンで、東庵先生のとても印象的な言葉がありました。

「手を尽くしても助からぬ命もあれば、

治る者もある。

治る者は、己の生きる力で病を治す。

医者はただひたすらにその手助けをしているだけだ。

雲が晴れるか否かは、十兵衛さま、

目の前のことを、ひとつずつ、やっていくしかないのでは

ありませんか」


光秀は、ふっきれたような表情になり、

やれるだけのことをやるまでだ、と次の一手へと駒を進めます。


次のあなたの一手は、なんでしょうか。