酸化ストレスとは?
活性酸素と抗酸化物質のバランスが崩れると酸化ストレスが蓄積します。しかし、活性酸素も酸化も人体には必要です。こちらでは、酸化ストレスとはいったい何なのかについて説明いたします。
酸化ストレスとは?
酸化ストレスとは、活性酸素と抗酸化物質、そして抗酸化酵素のバランスが崩れたときに生じる酸化反応によって、体内にダメージが蓄積していくことです。家庭用または施設で陶板浴を体験した方の中には、「身体がサビつく」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるでしょう。
酸化自体は悪者ではない?!
私たちが呼吸をすることで取り入れている酸素は、食事によって得た栄養素を酸化させることによってエネルギーを作っています。そのため、酸化自体は悪いものではありません。しかし、体内に取り入れた一部の酸素は“活性酸素”に変わり、他の物質と結びついて体内の細胞を傷つけることがあります。
酸化を抑える能力が追いつかなくなる
私たちの体内では活性酸素に上手く働いてもらうために、酸化を抑える能力が備わっているのですが、活性酸素が増えすぎると抑えきれなくなってしまいます。
活性酸素が増える要因として挙げられるのは、紫外線や大気汚染、喫煙習慣、過度な運動、酸化した食べ物の摂取などです。これらによって、活性酸素と抗酸化物質、抗酸化酵素のバランスが崩れると、酸化ストレスの原因となります。
酸化に関係している成分を徹底解説
フリーラジカル
フリーラジカルは活性酸素の一部です。ラジカル(過激で急進的)という言葉の通り、反応性が高いので細胞を酸化させてしまいます。
ミトコンドリア
ミトコンドリアはエネルギーの工場です。体内に取り込まれた酸素を活性酸素に変化させ、エネルギーを作り出しています。
過酸化脂質
過酸化脂質は細胞膜の脂質やコレステロール、中性脂肪と反応してできたものです。
SOD
スーパーオキシドディスムターゼ(Superoxide dismutase)が正式名称。活性酸素を消去する働きのある酵素で、スーパーオキシドを酸素と過酸化水素水に分解してくれます。
3価の鉄イオン
体内にある2価の鉄イオン(Fe2+)が3価の鉄イオン(Fe3+)に変化するとき、活性酸素が発生します。そのため、血液中の鉄分から体内の酸化状態をチェックできます。
抗酸化物質
抗酸化物質は酸化から体を守るサポートをしてくれる物質です。ビタミンA・C・Eやポリフェノールが抗酸化物質に含まれています。特にビタミンCは、ストレスを感じてイライラしていると、体内で真っ先に消費されてしまう抗酸化物質です。
活性酸素を消去するSODは20代をピークに、加齢とともに低下していくため、体内で活性酸素の働きを抑制できる作用が少なくなります。このような理由から、抗酸化力をサポートするためのアイテムが必要になるのです。
酸化ストレスがもたらす影響
酸化自体は悪いものではなく、エネルギーを作り出すために必要です。しかし、活性酸素を消去する働きと活性酸素のバランスが崩れると酸化ストレスとなり、目に見える形で現れます。
具体的には、老化の促進です。酸化ストレスは老化を促進させます。年齢を重ねるにつれて抗酸化力が落ちていくため、酸化ストレスが高くなるからです。
同じ年代でも老けて見える人とそうでない人がいるのは、酸化ストレスが影響していると考えられます。
酸化ストレスに負けない生活を心がけよう!
蓄積された酸化ストレスは適度な運動に加え、抗酸化物質を含む食材をバランスよく得ることで徐々にほぐれていくでしょう。
特に抗酸化物質であるビタミンCは、イライラしたり不安感を覚えたりすると消費されてしまうため、日頃からストレスを溜め込まない生活を心がける必要があります。